「下着」それは、魅惑のアイテム。男性を惑わし、理性のリミッターを外してしまう魔力を持っている。そんな下着の着こなしを日々考え、下着の着こなしで悩む子羊達に、恵みの手を差し伸べている女子、結花。19歳という若さで、下着の着こなしを深く熟知しているなんて信じられないかもしれないが、それには涙なくしては語りきれない物語があるのだ。そうあれは高校に入学してすぐの頃、中学時代からバスケットをやっていた彼女はいまだにスポーツブラを愛用していた。周りの友達はみんな下着にも最新の気を払うような多感な年頃だったが、彼女は自分のポリシーと動きやすさから、何を言われてもスポーツブラ一本に決めていた。そんな一直線な彼女だが、やがて恋に落ち、女性としての片鱗を見せ始める。意中の相手は部活の先輩。いつも爽やかな笑顔で、誰にでも優しく、みんなからも人気のあるパーフェクトガイだった。そんな彼に恋した彼女だが、恋の仕方も知らず、恋敵も多く、めんどくさいことに巻き込まれるくらいなら、という気持ちからあまり積極的に接することはなかった。そんな秘めた想いを抱きながら彼女は部活に励んでいた。そんなふうに過ごしてきたある日、憧れの先輩とたまたま帰り時間が一緒になり、成り行きで一緒に帰ることになった。たわいもない話をしながら彼の話す声や笑顔に密かに喜びを感じながら下校していた。そんな彼と下校はそれから何回かあった。そしてメアド交換をして、そこから一気に距離を縮めていった。そしてある日彼からの告白があり、もちろんOKを出して晴れて付き合うことになったのだ。そして始めて結ばれる日、始めの彼の甘いキスでとろけそうになり、上着を脱がされていく彼女。彼のパンツももう張り裂けそうにテントを張っていた。もう彼に身を任せる覚悟は出来ていた。そして下着を曝け出す瞬間、彼の口から「え」という言葉が発せられた。彼女はなんのことかも分からず、最初は聞き間違いかと思った。今日は一番のお気に入りのスポーツメーカのブラだし、そんな言葉を出す理由が考えられなった。そこから彼のテントは次第に勢いを失い、完全に沈黙した。その日二人は結ばれなかった。その日から幾ばくか経ったのだが、彼は一向に体を求めようとはしなかった。そしてなぜかいきなり別れを告げられた。彼女は何が何だかわからずに途方にくれた。しかしどうしても彼からの別れの理由を聞き出したかった彼女は、彼の周辺の人間をしらみつぶしに当り、理由を聞くことにした。そうして色々な関係者をあたっていたあるとき、丁度彼と友達が話している場面も目撃してしまった。これはチャンスと思った彼女は、聞き耳を立て、話を聞くことにした。そして彼の口から衝撃的な一言が聞こえたのだ。「あいつ下着がスポーツブラだったんだ・・・妹の下着を思い出しちゃって、なんかマジ萎えたわ」と。そして彼女は気付いたのだった。スポーツブラは幼いのだと。大人の女性になるためには、下着から変えなくてはいけないのだ、と。そんな事件から彼女は下着のことを猛勉強し、今ではそんな経験をする女の子を少しでも少なくするために、下着の大切さを教えることを職業にしたいと思っている。