母・芙美江は悩んでいた。愛すべきひとり息子マサル。そんな我が子が、家庭内で困った行動を見せるようになったのは今からひと月ほど前からだ。夕方、帰宅した息子は台所に立つ母のもとへと無言で歩み寄り、「お帰り、マサルちゃん」と声をかける母の背後に立ち、母のスカートの中へ手を伸ばしてくるのだった。 … 显示全部